今回の話題はテニスのにおけるトレーニングの重要性。
その答えとしては、僕は重要だと思う。それもトップアスリートとかのレベルではなく一般レベルでも。
テニスで強くなるために、トレーニングは重要
テニスって、他の競技と比べると筋肉お化けである必要性って比較的低いと思うじゃないですか。
陸上の短距離とか、野球とかの方がゴリゴリしているイメージ。
さらに、実際テニスをはじめてみると、
確かに球の速さとかは必ずしもその人のパワー通りではないって感じますよね。
すごいガタイをしているわりに球はちょっと速い程度だったり、
ひょろっとしているのに目の醒めるような逆クロを打ったり。
その結果、「あ、テニスってフィジカルは二の次なんだ。技術的に上手くなることが大事なんだ」
という思考結果になってもおかしなことではないと思います。
僕も高校時代そんな感じに思っていました。
僕自身かなりの痩せ型だった割にサーブとチャンスボールのフォアだけ速くて、
「テニスで威力を出すにはラケットをどれだけ加速させるかなんだな」って思っていました。
結論から言うと、それはそう・・・つまり球の威力にはラケットワークが支配因子になっている、と思うですが、
フィジカルが重要ではないという理由にはならない。
テニスを始めて間もなく、
「あ、テニスってフィジカルは二の次なんだ。技術的に上手くなることが大事なんだ」
と考える人には見落としがあります。
本来は挙げたらキリはないことかもしれませんが、フィジカルが重要という論点に持っていくための観点からとりあえず二つ。
1、球の威力を出すことに関する技術の差は次第に埋まっていく。
球の威力の話に限定します。
最初の頃ってもう皆が皆めちゃくちゃなフォームですよね。
100点満点で、周りが皆10点とか15点の世界で、一人50点の打ち方をしていれば圧倒的にいい球を打っていることになるでしょう。
そういう人がフィジカル弱かったとしても、さすがにフォームで40点の差がある人には球の威力でも負けません。
ですが、当然ですが次第に上のクラスになると、ただ打つだけであればラケットワークの滑らかさなどの違いはぱっと見でわかるほどの違いではなくなってきます。
皆80点超えくらいになって、そこであまり差がつかないということです。
そこからの球の質の違いは簡単に理解できるように、フィジカルの差に由来します。
でもそれってかなり上のレベルになってからでしょ〜って思うかもしれませんが、
フィジカルの差が威力の差に影響するのって、初心者から見てもそう遠くはないと思います。
最初は技術的に上手くなることによる改善の方が圧倒的な伸び代を持っていますが、
ある程度フォームが固まってきた後は地面を蹴る力とか、腹筋背筋の力をつけることによる改善がしっかり成果になって現れます。
じゃあなんでかなり上のレベルの人にしか関係ないと思ってしまうかというと、
結局球の威力以外の方が試合の勝ち負けに直結しているからです。端的に言えば大概ミスの量ですね。
でも、単純に球の質という観点ではフィジカルは早々に重要になってきます。
もちろん試合に勝つためには自分がなんでミスを重ねてしまっているのかの改善の方が重要な案件になりますが、
でも遅かれ早かれ球の質ってのは必要でしょう。相手のミス待ちで勝っていくにしてもミスをさせられるような球の質って必要です。
しかもその球の質におけるフィジカルの占める要素ってのは技術が高まるほど重大になっていくわけです。
じゃあやっぱりフィジカルも重要じゃん。
2、様々なシーンで良い球を打ち続けるためにフィジカルは必要
準備万端な状態でいいところに球出ししてもらって、それをバシーンっとできるだけいい球を打つというテストがあったとします。
このテストではもしかしたらフィジカルの差異ってあまりでないかもしれません。
ですが、自分がコート外に振られた状態で相手にオープンコートに展開されたシーンで打つショットとなると、上のテストで同じくらいの球威の球を打てていたはずの二人に如実な差が出るはずです。
結局そういうシーンではしっかり踏ん張って地面からパワーをもらえないと力を生み出せません。
最初のテストのように自分の体勢に余裕があれば誰でも速い球は打てますが、
体制に余裕がないときは力強く動き出して、しっかり踏ん張って、軸を保つことができないと鋭くスイングできません。
この、どれだけ苦しいシーンでしっかりスイングして質の良い球を打てますか、と言う観点が二つめの見落とし要素です。
フィジカルはないけど速い球を打てる人は、天才的にボディバランスが良くない限り、同レベル球を打っているでフィジカルがある人と比べると球際で苦しくなります。
結局重要なフィジカルの正体ってなんだ
じゃあ結局何が重要なの?っていうと、
・地面を蹴る力
・しっかり止まる脚力
・体の軸をブラさない体幹
になると思います。
球の質を上げるという観点ではある程度正しいスイングができるようになれば足を使って力を生み出すはずだし、
安定的にどんなシーンでもいい球を打つという観点ではしっかり止まること、そのとき上体だけ流れないことが最も重要です。
「テニスは手二スじゃなくて足ニス」という有名な(そんな上手くもないだろと個人的には思う)格言がありますが、実際そうですよね。
上半身のトレーニングはパワーの源というよりは全体のバランスという観点でやっている要素が強い気がします。
おわり
部活で自分らでオンコートトレーニングを考える部活等もあると思います。
ぜひ、トレーニングで鍛える必要があるフィジカルってなんだ、それによってどういう効果を得ようとしているのかまで考えてやってみるといいと思います。