今朝のオランダで行われたABM AMROワールドテニスというATP500の規模のトーナメントでフェデラーが準決勝に進出を決めました。
それだけならなんも珍しいことはないんですが、
フェデラーの準決勝進出と同時に6年ぶりに世界ランク一位に返り咲きが決まりました 。
(この試合の、皆のヒーローであるR.フェデラーが勝ったら世界ランク一位返り咲きって条件、対戦相手やりにくかったやろな・・・(笑))
生きるレジェンドがまーた記録を作っちゃいます。
そもそもATPランキングの仕組みは?
そもそもATPとは?・・・Association of Tennis Professionalsの略で、男子のプロテニス協会です。
ATPランキングというのはこのプロテニス協会の定めたランキングなわけですが、
どういう仕組みでランキングが決まるのでしょう。
ざっくりとした図ですが、ATPのプロの大会は世界中でほぼ一年を通して開催されています。
全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープンってのが俗にいう「グランドスラム」でもっとも大きな大会。
ツアーファイナルというのはその一年間の上位8人で行われるこれまた特別な大きな大会。
その下に、ATP1000(マスターズ)、ATP500、250・・・とここには書いてないですがさらに下部の大会もあります。
大会ではトーナメントの上位に行くほどポイントを獲得することができ、もちろん上位の大会ほどそのポイントは大きいです。
(グランドスラム優勝で2000、ATP500なら500といった感じ)
ATPランキングってのはつまりそのATPの大会でもらえるポイントを何ポイント持っていますかというランキングなわけです。
でもこれまでに獲得したポイントの総数っていう決め方にしたら、何年もプロをやってる人の方が有利に決まってますよね?
そんなことしたら一生フェデラーがランキング1位で常に第一シードです。
なので、条件があり、過去52週間における大会の獲得ポイント総数(18大会以上出ている人は優秀な成績を修めた上位18大会の総数)
52週間ってのは364日なので一年ですね。計算に使える大会数に上限があるのはむやみに出まくって勝てもしないのにポイントが高くてランキングが上がることを防ぐためでしょう。
また、もし年が明けたらまたリセットっていう方式にしてしまうと、全豪オープン覇者が毎年一瞬は世界ランク一位になる、っていうような、忙しなく、シーズンの序盤と後半で価値がぶれてしまうものになるでしょうね。
つまり、ATPの各大会は毎年決まった時期に開催されますが、その年の大会が開催されれば前年の大会で獲得したポイントは失効されるわけです。
これって、前年優勝した大会は優勝しない限りポイントが減るということを意味します。なかなかプレッシャーがかかりそうです。
例えば、フェデラーは2017年の全豪で優勝しました。
すると2018年の全豪が終わった瞬間、その2017年のポイント分が失効するわけです。
例えば初戦負けでもしようものなら9000ポイントくらいもってるうちの2000ポイントを失うわけです。
まあ、フェデラー優勝したんですけど・・・。
http://sarupote.com/archives/137
一方世界ランク一位だったナダルは去年準優勝で今年準々決勝で棄権したためそこそこポイントを失いました。
そして今回フェデラーが準決勝に進出したABM AMROワールドテニスはATP500の大会で、フェデラーらトッププロからしたら特別大きな大会ではありませんが、
前年の2月はドバイのATP500でベスト16に終わっているため、その差分のポイントの上積みが約束されたわけです。
こうしてフェデラーは再び世界ランク一位になったわけですが、もうフェデラーは「もうよくない!!??」ってくらい世界ランク一位にまつわる記録を持っています。