前回はソルベー会議の参加がきまってひゃっほーーう!な時期のお話でした。
前回(中編)
化学系研究室の生活の一例・・・ソルベー会議に参加決定(構造有機化学編_中編)
前々回(前編)
化学系研究室の生活の一例・・・有機系のわりに自由だった(構造有機化学編_前編)
後編ということで秋から卒業までの話
ソルベー会議前に研究をまとめる意味も込めて、基礎有機化学討論会に参加
秋頃には基礎有機化学討論会なるものでポスター発表をしました。
ここで一旦発散しかかってる研究をまとめる方向にしよう、というわけです。
このまとめる、という作業って研究の手を止めるようで、実は研究を進めるのにすごく大事だとわかりました。
というのも、まとめてみないと次に必要なものって見えてこないんですよね。
日頃は「あれもいいんじゃね、これもやっとくと面白いことあるんじゃね」ってあっちこっち手を伸ばすんですが、
この状態だとその研究は隙だらけです。
これがきっちり一度まとめてみると、
「実はあのデータがないとこの主張は言い切れないのは」
ってわかってくるんですね。
というわけで、8月頃からはまとめ始める段階に差し掛かりました。
そのまま基礎有機化学討論会へ
この年は広島でしたね。
観光もしつつ、勉強もしつつ観光もしつつ、発表もしつつ観光もしつつ、、、あれ。
まあまあ、でも真面目に頑張ったんですよ。
その結果ポスター賞を頂戴しました。
全体の10%しかもらえない賞なのでなかなか誇りに思えました。
あとは、結構大きな学会なので有名な先生も来るんですね。
すると、めっちゃ有名な日本人の先生とかが聞きにきてくれると結構感動します。
「この人総説で見たことあるー!!」って。
そういう人に質問してもらえてちゃんと答えられるとなかなか快感です。
とにかく、ここで自信をつけたのはソルベー会議に向けて良い影響がありました。
いよいよソルベー会議の準備
そんな感じで基礎有機化学討論会を終え、
残る研究室生活の大イベントは修論を除けばソルベー会議のみです。
飛行機とか、宿とかの手配をするのはなかなか楽しかったですね。
なにより準備が必要なのは、英語力です。
まあこれについては1ヶ月でどうにかなるものでも無いのでソルベー会議が決まってから意識はしていたことなのですが、
自分の研究のテクニカルタームについては日頃読んでる論文でそこそこわかっているとしても、
特にリスニングは絶望的でした。
自分がやった対策は二つ。
一つは単位は既に足りていたんですけど(あ、大学院もゆるいですけど授業の単位が必要です)
英語の学術的プレゼンの授業を取りました。
ぜーったい学部生の頃なら選ばない、めんどくさいやつです。
まあ単位が足りてたんで自分の発表会以外欠席しまくりで単位も落としましたけど。
これは、英語発表の実践的な練習にもなり、度胸もつき、我ながらよくやったなと思います。
めんどくさいのはめんどくさいんですけど、授業料払ってるわけだし使えるところは使うという観点では正しいことをしたと思います。
二つ目は以前記事にもしたネットのリスニングの勉強です。
EnglishCentralのススメ。無料聞き流す系リスニング勉強の必要十分
これを研究室から帰る前の最後のタスクとしてほぼ毎日やってました。
2、3個聞くだけですけどね。でも塵も積もればなんとやらです。
成長の実感は得られていましたし、おすすめです。
ソルベー当日
ソルベー会議自体は4日だったんですが、2日前に入りかつ後泊しました。
なので、そこそこ観光もしたんですよね。
初日は始発の電車に乗りそっから飛行機。
ANAで行ったんですが快適です。マイレージ貯めたい。。。
シンゴジラなどの映画を三本ほど観たり、寝たり、テトリスしていたらブリュッセルに到着しました。
そこそこ狭い空間できついっちゃきつかったですけど、初めての海外だったのでワクワクの圧勝ですね。
ついたらその日はまず宿です。
B&Bの宿をとったんですけどオーナーさんはめっちゃナイスガイ。
部屋もめっちゃいい。
いやー、懐かしくてあの頃が羨ましすぎて心が苦しいですね。
観光日の写真をいくつか
しょぼくて有名な小便小僧
EU
凱旋門(実はベルギーにもあるんですよ)
くう・・・楽しかった・・・。
そして、メインのソルベー会議は、というと、
基本的にやっぱり英語の講義わからん笑
もちろんさっぱりって感じでもないし、自分の分野と近い話はわかることもあるんですけど、
知ってることが聞き取れるって感じで、自分にとって真新しい概念を聞いて理解を追いつかせるのはやっぱり難しかった。
要旨を見て後からそういうことだったのか、ってなる割合の方が多い。
ちなみに懇親会会場こんなかんじ、えげつない。
まあ懇親会もなかなか会話に入るのは難しい。にこにこしてるだけ。
やっぱ英語無理なのか。。。って感じなのでポスター発表は怖かったですね。