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あえてワンルーム不動産投資に20代大企業サラリーマンが食いついてみた

更新日:

ここ数年、実際に投資信託で資産形成もしながら投資の勉強をしています。

特にYoutubeは多角的かつフラットな情報があって良いですよね。

従来は投資の情報というと、
その投資商品を売ることでインセンティブを得るモチベーションで発信されているものいだったと思いますが、

Youtubeの場合、自身のブランド力を高めるために発信しているので、本当にその人が考えていることをフラットに発信されている点で価値があります。

 

そんなYoutubeにおいて、
「ワンルーム不動産投資」
と調べると相当否定的な意見に偏っています。自分なりに要約すると、

  • 建てて売れば儲かる不動産業界のビジネスモデルの食い物にされるケースが多い
  • 一見儲かりそうな情報の見せ方をされる
  • 良い案件も世の中にはあるが、それらは業界にコネクションを持つ層に優先的に回っていく。

ということで、納得感もありました。
ただ、あまりに否定派に偏っているので、逆に興味を持ったんですよね。

「本当にそんな子供騙しみたいな提案をしてくるのか・・・?」
「情報が集めやすくなった今の時代、不動産側も変わってきているのでは・・・?」

という疑問です。(ひねくれてますね)

そんなところにLinkedin経由で
「投資する気がなくてもいいので一度話聞いてください」
とのメッセが。

というわけでzoomで1時間話を聞いてきました。今日はそのお話です。

 

結論から言うと、Youtubeで溢れている否定的な意見への納得感が増しました。

そしておそらく20代をターゲットにしていて、不本意な投資になっている人もいるんだろうな、という推察もできました。

ワンルームに限らず、もし営業トーク通りに不動産投資を考えている20代の方がいれば、
この記事を読んで、シミュレーションに修正すべき点がないか一度考えてみてほしいです。

 

実際に受けたワンルーム不動産投資の説明

頂いた営業資料をここに転載するわけにはいかないので、ここから先の案件の細かい設定は作り話です。

 

大まかなスキーム

おおまかなスキームは次のようなものです。

  1. 銀行から35年ローンの融資を受けて、物件(マンションの1室)を購入
  2. 不動産会社に手数料を払うことで、各種賃貸管理を代行
  3. 家賃収入を得ながらローンを返済していく。
  4. ローン返済後は家賃収入がそのまま実入りになって、ウハウハ

提示された案件例のシミュレーション

そして、ちょっと長いですが、
ある案件例のシミュレーションとしてこんな感じの表を見せてもらいました。

マンション概要 25平米ワンルーム
物件費用 3000万円
諸費用 100万円
月額家賃収入 9.8万円
管理手数料 0.3万円
修繕積立金 0.2万円
ローン返済 9.5万円
建物管理費 0.7万円
家賃変動 12年後から4年ごと-1%
満室期間の割合 98%
年次 ローン返済 管理費等 家賃収入 年間収支 累計収支
1 114.0 14.4 115.2 -13.2 -13.2
2 114.0 14.4 115.2 -13.2 -26.3
3 114.0 14.4 115.2 -13.2 -39.5
4 114.0 14.4 115.2 -13.2 -52.6
5 114.0 14.4 115.2 -13.2 -65.8
6 114.0 14.4 115.2 -13.2 -78.9
7 114.0 14.4 115.2 -13.2 -92.1
8 114.0 14.4 115.2 -13.2 -105.2
9 114.0 14.4 115.2 -13.2 -118.4
10 114.0 14.4 115.2 -13.2 -131.5
11 114.0 14.4 115.2 -13.2 -144.7
12 114.0 14.4 115.2 -13.2 -157.8
13 114.0 14.4 114.1 -14.3 -172.1
14 114.0 14.4 114.1 -14.3 -186.4
15 114.0 14.4 114.1 -14.3 -200.7
16 114.0 14.4 114.1 -14.3 -215.0
17 114.0 14.4 112.9 -15.5 -230.5
18 114.0 14.4 112.9 -15.5 -246.0
19 114.0 14.4 112.9 -15.5 -261.4
20 114.0 14.4 112.9 -15.5 -276.9
21 114.0 14.4 111.8 -16.6 -293.5
22 114.0 14.4 111.8 -16.6 -310.1
23 114.0 14.4 111.8 -16.6 -326.7
24 114.0 14.4 111.8 -16.6 -343.3
25 114.0 14.4 110.6 -17.8 -361.1
26 114.0 14.4 110.6 -17.8 -378.8
27 114.0 14.4 110.6 -17.8 -396.6
28 114.0 14.4 110.6 -17.8 -414.4
29 114.0 14.4 109.5 -18.9 -433.3
30 114.0 14.4 109.5 -18.9 -452.2
31 114.0 14.4 109.5 -18.9 -471.1
32 114.0 14.4 109.5 -18.9 -490.0
33 114.0 14.4 108.3 -20.1 -510.1
34 114.0 14.4 108.3 -20.1 -530.1
35 114.0 14.4 108.3 -20.1 -550.2
36 0.0 14.4 108.3 93.9 -456.3
37 0.0 14.4 107.2 92.8 -363.5
38 0.0 14.4 107.2 92.8 -270.7
39 0.0 14.4 107.2 92.8 -177.9
40 0.0 14.4 107.2 92.8 -85.2
41 0.0 14.4 106.0 91.6 6.5
42 0.0 14.4 106.0 91.6 98.1
43 0.0 14.4 106.0 91.6 189.7
44 0.0 14.4 106.0 91.6 281.4
45 0.0 14.4 104.9 90.5 371.8
46 0.0 14.4 104.9 90.5 462.3
47 0.0 14.4 104.9 90.5 552.8
48 0.0 14.4 104.9 90.5 643.3
49 0.0 14.4 103.7 89.3 732.6
50 0.0 14.4 103.7 89.3 821.9

 

↓こんなテンションでトーク炸裂してくるわけです。

--------
35年後時点では確かにまだ累積収支は赤字ですが、
月たったの1万円ちょっとの積み立てを続ければ、ローン完済済みで3000万円の物件を手に入れた状態ですよ。
50年後にはとっくにキャッシュアウトした分も取り返していて800万円以上のプラスですよ。不労所得年間約90万円で老後問題も一気に解決ですよ!
もちろん上記は各種手数料、金利、団体信用保険込みの金額なんで、現実的なシミュレーションです。

なんでこんなお得なことができると思いますか?

それは、皆さんが安定した給与を得られる会社員であり、
ローンを組むことでその会社員の信用力を最大限活かしてレバレッジを利かせられるからなんです!
---------

・・・どうですか、皆さん。

ちなみに実際に私が見たシミュレーションはもう少しだけ悪い数字だったと思いますが、
上記を見て、「悪くはなくない・・・?」と思った方はぜひ読み進めてください。

 

このシミュレーション通りにはワンルーム不動産投資は儲からない

自分は不動産投資のプロでもなんでもないですが、確実にこのシミュレーションでは甘いと思いました。

一言でいえば、いくつも大事な要素が抜け落ちています

 

抜け落ちている要素①固定資産税・都市計画税

まずは固定資産税と都市計画税です。

どちらも不動産を所有していると納付の義務が課せられる税金です。

都市計画税は対象物件が建っている場所次第ではかかりませんが、固定資産税は必ずかかってきます。

物件の評価額に応じて金額が変わりますが、都内の新築なら年間10万円強程度はかかるようです。

 

もちろん経年で評価額はかわるのでこの額も下がってきますが、自分の住んでいる郊外の築古マンションですら7万円程度かかっているので、
今回の案件も平均10万円程度はかかるのではないでしょうか。

すると簡略化した単純計算で35年で350万円、50年で500万円もキャッシュフローに差が出てきます。

全く無視できない金額ですよね?

 

抜け落ちている要素②修繕積立金の値上げ

修繕積立金というのは、マンション全体の改修のために住人が積み立てておくお金のことです。

この金額はその物件毎の長期修繕計画に基づいて決まるものですが、
一般的に新築時は安く、だんだんと値上がりしていくケースが多いです。

例えば20年毎に月額4千円値上がりしたとすると、50年後には200万円程度キャッシュフローがマイナスになります。

この時点で、50年後のキャッシュフローはわずかに+程度です。

 

抜け落ちている要素③家賃低減の妥当性

しれっと「家賃変動は12年後から4年ごとに-1%」と書かれています。
・・・なんか、それっぽい気もしますが、「50年後には家賃は-10%」と考えるとどう思いますか?

新築ピカピカの物件と築50年ボロボロのマンション、本当に家賃10%程度の違いで済むでしょうか・・・?

ネットで調べてみると、新宿区の新築ワンルーム(25~30平米)の平均家賃は12万円程度、
築年数20~30年のもので9.8万円程度でした。

つまり30年程度でも20%程度の違いがあります。

上記も一概には言えないので、少し甘めに35年後に15%程度下がる

「家賃変動は12年後から4年ごとに-2.5%」で計算しても、50年間のキャッシュフローは350万円ほどかわってきます。

この時点ですっかりキャッシュフローは50年経っても赤字200万程度です。

 

抜け落ちている要素④リノベーションの費用

仮に居住者が変わるたびに必要なクリーニング費用は居住者負担にできたとしても、

空室にならないようにするには、途中リフォームやリノベーションが必要です。

それはそうですよね。
例えば今時、ウォシュレットがない冷た~いトイレだったりしたらそれだけで選択肢から外れませんか・・・?

私が住んでいる中古マンションも、建物自体は築30年経っていますが、
中はリノベーションしてあるので新築のような物件だったので購入しました。

逆に全くリノベーションもせず30年間経った家が、ほとんど空室にならないほど住み手がすぐに見つかり続けるとは考えにくいです。

 

リノベーションの内容次第ですが、例えばワンルームフルリノベーションすれば200万円程度はかかります。

50年の間に3回やったとして600万円かかります。(3回程度のリノベーションで十分なのかもわかりませんが)

この時点で、私の試算だとマイナス1000万円になりました。

 

シミュレーションについてまとめた結果

以上の要素を加えて計算しなおすとこのようになりました。

年次 ローン返済 管理費等 家賃収入 固定資産税 リノベーション 年間収支 累計収支
1 114.0 14.4 115.2 12.0 0.0 -25.2 -25.2
2 114.0 14.4 115.2 12.0 0.0 -25.2 -50.3
3 114.0 14.4 115.2 12.0 0.0 -25.2 -75.5
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 200.0 ・・・ ・・・
34 114.0 19.2 98.0 9.0 0.0 -44.2 -1287.8
35 114.0 19.2 98.0 9.0 200.0 -244.2 -1532.1
36 0.0 19.2 98.0 9.0 0.0 69.8 -1462.3
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
48 0.0 24.0 89.3 8.0 0.0 57.3 -724.7
49 0.0 24.0 86.4 8.0 0.0 54.4 -670.3
50 0.0 24.0 86.4 8.0 200.0 -145.6 -815.8

※上記に加え、諸費用で初期投資100万円

 

35年間で1500万円のキャッシュアウトです。

しかもそのころ3000万円の物件の価値ってどれだけあるでしょうか・・・?

もうそれは物件選び次第でしょうが、こんな感じではないでしょうか

物件価格 収益 利回り(税前)
ベストシナリオ 3000万円 約+1500万円 約3.5%
グッドシナリオ 2000万円 約+500万円 約1.5%
バッドシナリオ 1200万円 約-300万円 約-1.3%
ワーストシナリオ 600万円 約-900万円 約-6%

もちろん各種計算が仮定の話ですが、平均-6%利回りがあり得るなら、ベストシナリオでも平均+3.5%って・・・?

さらに売るときの諸費用とか考えていないですからね。

 

ちなみに、35年で3000万円の資産ができるベストシナリオの場合、
50年後も”仮に”物件価格が変わらないとしてもキャッシュが700万円上積みされるので、
1500万円の積み立ての結果、資産額の合計は3700万円になります。

一方、1500万円を35年間で均等に積み立てて、その間株式や債券のポートフォリオで3.5%の利回りで運用した場合も35年目では
合計3000万円ほどになっている計算になります。

ただ、その後50年目まで積み立ては停止して運用のみ続けると、資産は5000万円に膨らみます

不動産は賃料=運用益がだんだんと減少していくのに対し、
株式等の場合、複利の効果で運用益がだんだんと増加するためです。

 

株式中心に税引き前利回り3.5%で運用するというのは、
もちろん全くリスクがないわけではないですが、特別攻めた運用をしなくても十分達成できる数字です。

地合いの良いここ10年程なら年平均10%近くで運用している人もいるのではないでしょうか。
私も投資を始めてからこの2年半ほどで含み益は+30%程です。

もちろん下げ相場の期間も出てくるに違いないですが、35年や50年といったスパンならそれなりに分散投資すれば5%程度も現実的に狙えると思います。

 

その他に説明されたメリット

この投資はないな~と思いながらもおとなしく聞いているとノリノリで「他にもこんなメリットがあるんです!」というトークが続きました

響きませんでした。

 

①節税メリット

赤字の部分は損益通算することで、所得控除できるんです!

ってやつです。

説明が、毎月の赤字額を指して言うのでそれなりに大きいようにも感じてしまいますが、
この不動産事業の収益は、「収入-経費-減価償却費」で計算されます。

減価償却費は建物部分など消耗する部分の費用を会計上分けて計上していくものですから、合計しても物件価格の金額にはなりません。

そもそも、赤字だからこそ生まれる節税なら、焼石に水のようなものでは・・・?

 

②保険がお得

団体信用保険に加入することで、お得に保険には入れます。月1万円ほどの補償内容が月8千円程度で手に入ります!

ってな感じです。

ここは人それぞれ事情は異なるのかもしれませんが、
そもそも月1万円の保険ってのが自分には高すぎます。

日本は社会保険制度が充実しているので、十分な貯蓄さえあれば、残りは最低限の掛け捨て保険で対応するのが良いという方針でやっています。

仮にこの条件をおいしく感じる人がいるとしても、
保険に入るために不動産投資しよう、というのは目的と手段がごっちゃになってしまっています。

なんのためにやるのか?はぶれずに考えるべきだとは思います。

 

実は売った時点でも大儲け説

最初のスキームの図の再掲です。

途中聞いてみたんですが、実はこのスキームの図の[物件]というのが、実は[不動産会社]が建てたものでした。

自分らで建てて会社員に売って、その物件の管理代行をしているわけです。

当然3000万円で建てて3000万円では売らないですよね。
ここには利ザヤがあるはずで、売った時点でそれなりの売り上げになります。

管理費自体でそれほど高い金額を取らないのはこういった要因がありそうです。

 

20代の会社員は特にターゲットと思われる点

冒頭にも書きましたが、自分が相手の業者なら、どう考えても20代の会社員がねらい目です。

会社員である理由はローンが組みやすいからですね。

20代がねらい目な理由は二つです。

 

①投資計画を超長期で考えてくれる

人生100年時代、20代なら、50年の投資計画も無くはないかなって思いますよね。

でもこれが40代だと、50年後はその100歳間近です。

50年後には余裕でプラスになります!

ってアピールすら刺さらないですよね。
(このアピールですら自体強引につくりだしたものですが)

そういう意味で、アピールポイントが刺さる相手は若手に限られてしまい、
彼らは20代、遅くとも30代の人になんとか売らないといけないのです。

 

②不動産購入の経験がない人が多い

少し古い資料ですが、総務省の調べによると、25~29歳の持ち家比率は、約10%程度のようです。

自分はこの10%の中の一人ですが、物件の価格の相場比較とか、固定資産税や諸費用、火災保険のこととか、

実際に購入してみて初めて知ったことってとても多いんですよね。

 

今回、例えば自分で固定資産税を毎年払っているから、真っ先に「固定資産税は・・・?」とか目につきましたが、

経験がなければチェックもできません。

 

語弊を恐れず言えば、20代はまだカモが多い層、という仮説は立ちます。

 

ワンルーム投資説明体験の結論:メリットも誠意も感じなかった

というわけであまりメリットは感じませんでした。Youtuberさんの言った通りという感じです。

時間の無駄っちゃ無断なんですが、改めて不動産業界ってこういう世界なんかな~って実感しましたね。

絶対この記事に書いたことくらい、業者さんはわかってるはずなのに、
でもとにかくお得に見せよう、買わせようというトークばかりで、Win-Winを真剣に考えているとは思えない相手で。
Win-loseの思想にしか見えませんでした。

もちろん、たった1社の話を聞いただけなので、不動産会社=100%そうとは自分からは言えないので、

あくまで実例の一つとして受け止めてもらえればと思います。

 

もしも実際の話をもっと聞きたい人いればツイッターでメッセージをください。
https://twitter.com/startingpote

 

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